文=中國軍事科學學會副秘書長の羅援少將
日本は8月2日、2011年版「防衛白書」を発表。これまでと同様、白書はことのほか中國に関心を寄せており、ページ數を大幅に割いて「中國脅威論」を誇張したり、中國とその周辺國との関係を裂こうとしたり、緊迫した雰囲気を煽り立てようとしている。「解放軍報」が報じた。
周知の如く、第2次世界大戦の間、中國は日本による戦爭の最大の被害國だった。日本が自らの侵略の歴史を反省しないどころか、たびたび白書の中で中國は日本の脅威だとうそぶくその目的は、決まってつある。第1は、國內の視線を移し、ナショナリズム的感情を煽るため、國內矛盾の原因を中國になすりつける。第2は、平和憲法に違反することと軍事力の拡充を覆い隠すため、軍事関連工業への資金投入の拡大にその口実を求める。第3は、ある覇権國家に迎合して中國を包囲する必要から、一部周辺國を言いくるめてアジア版「小さな北大西洋條約機構(NATO)」を作ろうとするなどだ。
日本は再三、「中國脅威論」を誇大に宣伝し、中國に軍事の透明性を要求しているが、実際、中國はすでに力の及ぶ範囲で最大限度の透明性を示してきた。もし日本の政治家が聞いてもまだ分からないなら、知りながらとぼけた真似をするあの者たちに、われわれはより簡明直截に言う。「中國が國防を進めるのは、第1に國土を守るため、第2に人を守るためである」と。先ず、われわれは自らの國家主権と領土保全が侵犯されないようにする必要があり、自らの國土の安全を確保しなければならない。次に、われわれは人類に甚大な災難をもたらしたあの戦爭震源の地が息を吹き返すのを防ぎ、戦爭の狂人を防がなければならない。これはアジアの人々にプラスであり、日本の人々にもプラスである。
中國は隣國と友好的で、隣國をパートナーとする周辺外交方針を掲げ、また防衛的な國防政策を掲げており、われわれの國防の近代化が現在も、また將來もいかなる國にとって脅威となることはない。中國には「人を害する心は有ってはならず、人を守る心は無くてはならない」という古訓がある。