資料寫真:日本の高齢者たち
私は東京で何度か引越ししたが、どこでも一人暮らしの老人が近所に住んでいた。
日本の若者の多くは老人と一緒に住みたがらないし、両親も子どもにかまわないようにしている。中國人は、子どもは両親から受けた恩を返さなければならないと考える。いわゆる「子どもを産んで老後に備える」という考え方だ。だが日本人にはそうした考えをあまり持っていない。
私が最初に住んだ場所は大手町で、隣には一人暮らしの老人が住んでいた。私が引っ越す時には彼はもう亡くなっていた。私にアパートを貸してくれた友人から聞いた話では、この老人はずっと一人暮らしで、亡くなった後も家族は來なかったという。この老人は普段はいつもドアを閉め、たまに出かける。出先で私の友人と顔を會わせることも多くなり、二言三言言葉を交わすようになった。その後老人は病気になり、私の友人は見舞いに行った。ある時、老人はおカネを差し出して、彼にラーメンを買ってきてくれと頼んだ。友人は當然了承した。日本人はできるだけ人に迷惑をかけないようにする。老人はどうしても動けなくて、仕方なく人に助けを求めたのだろうと友人は話した。數日後、老人は亡くなった。
その後、西品川に引っ越した先でも一人暮らしの老人がいた。彼は1階の階段口の部屋に住んでおり、階段を上り下りす時に老人の様子が伺えた。ドアがいつも開いており、老人は常に頭を戸口に向け橫になり、その周囲にはたくさんのモノが置かれていた。老人の家のテレビは見ているのか見ていないのかつけっぱなしだった。その後、日本の一人暮らしの多くは一日中テレビをつけていると知った。結局引っ越すまで、その老人の顔は見なかったし、老人の聲も聞かなかった。テレビのチャンネルが切り替わらなかったら老人が生きているのか疑っただろう。