日本メディアは25日、政府はアジア開発銀行総裁の黒田東彥氏を日本銀行の総裁に起用する方針を固めたと伝えた。副総裁には學習院大學の巖田規久男教授を起用するという。この人事案は3つの疑問を引き起こした。「新華ネット」が伝えた。
1. 人事案は國會で議決されるか
人事決定に関する規定によると、黒田氏を含む後任選びは衆參両院での同意が必要となる。自民黨と公明黨の衆議院での議席は絶対安定多數を超えているため問題ないが、參議院では過半數に16議席足りず、一部の野黨議員の同意を得なければならない。
自民黨には2つの選択肢がある。最大野黨の民主黨の支持を獲得するか、またはみんなの黨(參院で12議席)、日本維新の會(3議席)、新黨改革(2議席)などの政策方針の近い野黨の支持を獲得するかである。ところが、みんなの黨の渡辺喜美代表は、財務省出身の黒田氏の起用を公の場で反対している。一方、民主黨は柔軟な態度を示し、海江田萬里代表は出身で判斷すべきでないと発言した。しかし、民主黨の參院での権力は輿石東前幹事長の手中にあり、支持を表明するかどうかはまだわからない。
2. 日本は金融緩和を強化するか
黒田氏も巖田氏も、積極的な金融緩和論者である。黒田氏は財務官時代、大膽な円売り介入をしたことで有名だ。長期にわたって、黒田氏は日銀はインフレ目標を導入すべきだと主張してきた。今年2月中旬には、東京でメディア陣に対し、安倍政権の経済策と金融策を支持する意思を表明した。巖田氏は安倍首相の金融政策のブレーンとして、日銀の穏健な姿勢を批判し、首相の経済政策を支持してきた。黒田氏の最大の優位は國際金融界に広い人脈を持っている點であり、新たな通貨戦爭の勃発が懸念される中、日銀総裁が「広報活動」を行うのに黒田氏は非常に適しているといえる。
3. アジア開発銀行の総裁を誰が引き継ぐか